降って湧いたように報じられた米倉涼子さんの違法薬物疑惑。10月11日配信の「週刊文春」によれば、米倉涼子さん宅に対するガサ入れ(家宅捜索) は、およそ2カ月前の8月20日に実施されたとされています。しかし、現時点(10月16日19時) まで逮捕などの動きはなく、事実上、捜査は成果に結びついていません。今回のガサ入れ(家宅捜索) は、マトリ(関東信越厚生局麻〇取締部麻薬取締官) が主導したとされますが、そのタイミングや捜査手法については疑問の声もあります。本記事では、公開されている情報を基に、なぜ今回のガサ入れ(家宅捜索) が結果として「失敗」と言われる状況に至ったのか? について考察します。
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「マトリ」が逮捕した芸能人・有名人一覧／警察の検挙数と比較
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なぜマトリは米倉涼子宅へのガサ入れ(家宅捜索)に失敗したのか?その理由とは?
今回の米倉涼子さんを巡る違法薬物の捜査を担当したのは、警察組織ではなく、厚生労働省の下部組織である関東信越厚生局麻〇取締部（通称マトリ）です。
マトリとは
マトリは、警察と同様に捜査権限を持っています(特別司法警察職員) が、捜査は違法薬物関連の捜査に限られます。捜査官は警察官同様に、拳銃や手錠を携帯しています。人員は296人(※2022年現在) しかおらず、警察の違法薬物担当捜査官の15～30%程の人員しかいません。特徴的なのが、マトリ捜査官の60～70%が薬剤師の資格を持っています。(マトリ捜査官になるためには、国家公務員採用一般職試験にパスするか、薬剤師の免許を取得していなければなりません) マトリ捜査官になると、人事異動は頻繁にありますが局内の異動で基本的には退職までマトリ捜査官として働くことが一般的です。また、警察では禁止されている「おとり捜査」が可能です。
警察は人員も多い事から、違法薬物の末端の使用者から供給ルートまで幅広く、網羅的に摘発する組織ですが、マトリは上記の通り、人員が非常に少ないため、末端の使用者の追跡・検挙にはあまり力を入れていません。その背後にある違法薬物の販売組織の壊滅や社会への抑止メッセージの発信を重視します。著名人の摘発は、世間への警告や情報収集の観点から戦略的に行われています。
そうした事を考慮して今回の騒動を俯瞰すると、今回のマトリの目的は、日本を代表する女優・米倉涼子さんの逮捕であったと思われます。それを達成するために、ガサ入れ(家宅捜索) まで行いましたが、事実上の空振り、失敗となっています。しかしながら、米倉涼子さんのアルゼンチン人の恋人の関与が疑われていますから、「今後、この恋人が逮捕されれば失敗とは言えない」、と思われる方も多いと思いますが、上記にも記した通り、マトリは一般人の末端の使用者の検挙に意味を成さないとしているため、やはり今回の、米倉涼子さん宅のガサ入れ(家宅捜索) は、失敗だったと言わざるを得ないと思います。
ではなぜ、マトリは失敗したのか?
マトリも組織で動きますから、米倉涼子さん宅のガサ入れ(家宅捜索) は、単なる現場の捜査官の判断で行われたものではありません。マトリ上層部の許可を受けて、現場の捜査官が実行したことは間違いありません。
10月11日配信の「週刊文春」の記事によれば、ガサ入れ(家宅捜索)の際、違法薬物が数点押収されたと報じていました。米倉涼子さんは現時点で逮捕されていないので、この押収物は米倉涼子さんの所有物ではなく、アルゼンチン人の恋人のものだったと考えられます。彼が現場にいれば、現行犯逮捕となった可能性が高いですが、そうなっていません。アルゼンチン人の恋人は現在、アルゼンチンにいるので、今回のガサ入れ(家宅捜索) の際、米倉涼子さんのアルゼンチン人の恋人が現場にいなかったと推測されます。
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今回のマトリの
ガサ入れ(家宅捜索)失敗の原因は、
そこにあると考えます。
なぜ、アルゼンチン人の恋人が
在宅していない時に
ガサ入れ(家宅捜索)を敢行したのか?
ガサ入れ(家宅捜索)の現場に、アルゼンチン人の恋人がいれば、少なくともその恋人だけは逮捕できた可能性があり、「ガサ失敗」の印象はここまで大きくならなかったものと思われます。
米倉涼子さんの恋人／Gonzalo Cuello(ゴンサロ・クエッショ) さん
アルゼンチン人の恋人が、マトリ(警察と勘違いしていたかも) の動きを察知して、米倉涼子さん宅にいなかったのであれば、米倉涼子さんに指示して、違法薬物の処分が出来たはずです。しかし、米倉涼子さん宅には数点の違法薬物があり、押収されているとのことです。そのため、アルゼンチン人の恋人が、マトリに気付いていたとも思えません。であれば、2人が在宅しているタイミングでガサ入れ(家宅捜索)するのが捜査のセオリーのはず……なぜ、マトリはそれをしなかったのか?
映画や、ドラマで「刑事モノ」をよく見る筆者の考えは、現場の捜査官は上層部の指示に従ったに過ぎないというものです。
もしかしたら、
これまでの捜査方針と変わったのか?
だとしたら、
マトリの上層部で捜査を指揮する人物に
入れ替わりがあったのではないか?
と考えました。
刑事モノの映画やドラマでは、警察などの上層部で人事異動があると、これまでの捜査方針ががらりと変わって現場の捜査官が混乱する、みたいなシーンが良く描かれます。今回の米倉涼子さんを巡る捜査では、捜査のセオリーから外れたガサ入れ(家宅捜索) が行われましたから、筆者としてはここがどうしても引っかかるんですよ。
厚生労働省の中のマトリの位置
マトリは厚生労働省の管轄です。厚生労働省には各局があり、その下に課が配置されています。マトリは「地方支分部局」の下の「地方厚生(支)局」の中に設置されています。
画像出典：厚生労働省の公式ホームページより
マトリが設置された「地方厚生(支)局」は全国に8局存在しています。今回、米倉涼子さんの捜査を行ったのは「関東信越厚生局」です。
地方厚生(支)局一覧
- 北海道厚生局
- 東北厚生局
- 関東信越厚生局
- 東海北陸厚生局
- 近畿厚生局
- 中国四国厚生局
- 九州厚生局
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本記事では、
この「関東信越厚生局」のトップ、局長が最近異動したかどうか
を調査しました。
その結果、
今回のガサ入れ(家宅捜索)が行われる直前の
2025年7月に、
局長が交代していたことが判明しました。
やっぱり上層部で
人の出入りが
あったのね!
【結論(推測)】マトリが米倉涼子さん宅のガサ入れ(家宅捜索)に失敗した理由
新局長が就任したタイミングは、
官僚としてのキャリアの集大成として、
なんとしても結果を求められる立場に
たたされた状況であった
と推測されます。
マトリのトップ(厚生労働省関東信越厚生局)に
就任したばかりの新局長が、
手柄を焦ってガサ入れ(家宅捜索)の判断を
誤ってしまったのではないか?
と筆者自身の仮説を提示します。
上記の仮説は、あくまでも筆者の推測の域を出ませんが、新局長の異動のタイミングを考えると、完全に無関係とは言い切れないのではないかと考えます。
まとめ
今、世間を騒がせている米倉涼子さんの違法薬物騒動を巡り、マトリにガサ入れ(家宅捜索) されたにもかかわらず、一人も逮捕者が出ていない事から、マトリのガサ入れ(家宅捜索) は失敗だったのではないか? という声が高まりつつあります。本記事では、なぜ、マトリのガサ入れ(家宅捜索) が失敗に終わったのか? その背景にあるものを探り、一つの仮説を立てて考察しました。
今回の件で、米倉涼子さんが何の罪にも問われなかった場合は、米倉涼子さんが被ったイメージダウンの被害は甚大です。マトリに対する責任追及があっても不思議ではありません。連日、週刊文春が本件に関する記事を報じていますが、今後、どのように展開になるか? 注目しましょう!
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