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ついに石垣島にも軽石が漂着し始めました。。。
漂流する軽石を吸い込んで、船がエンジントラブルを起こすという事はニュースなどで何度も聞いていて、漁師さんが海に出られない、離島への連絡船が欠航する、など伝えられていましたが、実際、どんな感じで船が軽石を吸い込むのか、そんな吸い込み口が船の何処についているのか、どんなエンジントラブルを起こすのかが分からなくてモヤモヤしていましたので実際の船を観察しに行ってきました!
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漂流する軽石によって船がエンジントラブルを起こすのはなぜ?
軽石で船がエンジントラブルを起こすということは、10月の時点で奄美群島や沖縄本島に軽石が大量漂着した時のニュースで伝えられていたので、事実としては知っていましたが、ボク自身、どんな感じで船は軽石を吸い込んでしまうのか? 軽石を吸い込む場所って船のどの部分なんやろ?っていう疑問がずーっとあったんですよー。先日、石垣島に軽石が漂着した!!と言うニュースを知りましてー現場に見に行ったとき、漁港で陸に引き上げられている漁船があったので、謎だった、軽石を吸い込んでる場所を探してみることにしたんですよー
船が軽石を吸い込んでしまう場所を探す
石垣島の漁港では、こうして船台に乗せられて陸に引き上げられている船がたくさんありますー
船のメンテナンスする際に陸に引き上げせたり、台風が接近した時は避難のために引き上げたりするんですよー
さて、どこから船は軽石を吸い込んでしまうんやろ?
ということで船の周りを1周してみますと、明らかに船尾に穴が開いていましたー
ボクは昔、スキューバダイビングをしていた時期もあるので、こういう小型船に乗ったことあるんですけど、この穴は、確か車で言うところのマフラーに当たるものだったはず。。。排気ガスを出す穴なんですが、でも他に穴らしい穴ないんですよー。ここから海水を取り込んで軽石を吸い込んじゃってるんでしょうか。。。
下調べなしできたのが間違いでした。陸に引き上げられていた漁船を見てアドリブで思いついたネタだったんですよねー
一度帰って、しっかり調べてもう一度漁港にやってきました。
海水を取り込むのはエンジンを冷却するためなので、船のエンジンの近くの船底にあるという事が分かったんですよねー
再び漁港に戻って、船底を見て回りますとー、ありました!
これかぁ~~
よく見ると海水取り込み口に砂なのか軽石なのか不明ですけど付着しているしているのがわかりますー
ここから軽石を吸い込んでエンジントラブル起こしてまうんかー。。。
これ、キングストンコック(またはキングストンバルブ)と呼ばれるもので、航行中のエンジンを冷却するためにここからポンプで海水を吸い上げているんですよー。他の船のキングストンコックも見てますとー
こちらは形状が違いますねー。こちらのキングストンコックは船のスピードが速い船用の物なんだそうですー
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船のエンジンの冷却システムと軽石によるエンジントラブルのしくみ
車のエンジンの冷却システムは水冷式ですよねー。船のエンジンも同じ水冷式なんですけど、ちょっと車より複雑ですー。古い型の船は海水を直接使った冷却方式なんですが、現状で販売されている船は海水間接冷却方式がほとんどだそうですー。どういうことかといいますとー、エンジンを直接冷やすのは清水で、その熱を持った清水を冷やすのが海水と言うわけですー
冷却システムの図を見るとこんな感じですー
- 水色が海水の経路
- 緑色が清水の経路
エンジン回りは清水が循環していて、その熱を冷ますのが、海から吸い上げられた海水になりますー。海水はキングストンコック→海水ろ過器(海水コシ器)→海水ポンプという経路をたどるんですが、ここで細かい軽石を大量に吸い込んでしまうと、詰まってその先の経路に海水が循環しなくなって、清水を冷却できなくなり、船のエンジンがオーバーヒートしてしまい、エンジントラブルとなりますー
エンジンがオーバーヒートしたらすぐに回航を停止して、他の船に曳航されるなどして引き返せば、海水ろ過器や海水ポンプに詰まった軽石やゴミの除去で済みますが、オーバーヒートしたまま無理をするとエンジン内部のピストンとシリンダライナーが焼き付きを起こしてエンジンが破損してしまうんですよー。エンジンの修理は費用も高額なので、船主が軽石の吸い込みを怖がっているのはそのためですー。
今回漂着している軽石は砂粒大と非常に細かいので海水ろ過器をスルーしてしまって海水ポンプを痛めてしまう可能性もあって、細かい軽石を吸い込むと非常に厄介と言うわけなんですよねー
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船外機のエンジンも海水を取り込んでいますー
もっと小型の船の場合はエンジンが船外機タイプになるんですが、コチラも回航中にエンジン内に海水を循環させていますー。こちらは直接海水を冷却水として使いますー。
船外機の海水取り入れ口はここですー
船外機の海水取り入れ口は異物の吸い込みをしないように、もともと小さく作られていますが、今回漂着している軽石は難なく侵入しそうな感じですー。船外機も内部にあるウォーターポンプで海水を吸い上げていますが、軽石が中で詰まる可能性ありそうですー
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軽石で海に出られない、と言ってばかりいられませんよね。
船主はいろいろ工夫して対策始まっていますー
軽石除去を行政に頼っていては、いつ元通りになるか分からない状況になっていますよねー
そこで、船主さんたちは、いろいろ工夫されて、軽石の海へチャレンジされているようですー
船外機の海水取り入れ口を外側から細かい目のネットで覆う、っていう作戦ですー
ボク自身もそうすることが出来るんじゃないか?と考えていて、実際の船の海水取り入れ口がどうなっているのかがとても気になったんですよー。実際沖縄本島の遊漁船は海水取り入れ口にネットを貼って、営業再開されている方もいるそうですー。さらにシステマチックに改造されている方がコチラ。
エンジンの冷却水の経路を変えちゃって複数のフィルターを通過させた船内の生け簀の海水を利用しているようですー。
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まとめ
軽石筏の漂流はまだまだ続くと言われていますー。みなさんいろんな工夫をされて頑張っているんですよー。
ボクが一番気にかけている与論島の軽石漂着もこういった方たちの工夫を参考にされて、なんとか克服してくれたらなーと思っていますー。与論島に向かっている海洋環境整備船「海煌」は屋久島までやって来て、その先へ進めず、約1カ月たとうとしていますよねー。もう待ってても埒が明かないと思うんですよ。キングストンコックをネットで覆ったタンカーが接岸して発電所に燃料供給してくれることを祈っていますー!!
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