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VIVANTは国策ドラマ?シーズン2は本筋じゃない可能性

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TBS日曜劇場「VIVANT」シーズン2では、敵対組織「Xinxi(シンシー)」による過激な拷問描写が視聴者の関心を集めました。この描写を受け、中国の国家最高レベルの公式メディア「中国中央テレビ(CCTV)」系アカウントが、自国のSNSやInstagram等でドラマ「VIVANT」を直接批判する動画を相次いで投稿。「日本による対中プロパガンダではないか?」と波紋が広がっています。物語の展開だけを観れば、確かにそのような意図をもって作られた可能性は正直捨てきれませんが、本記事では「中国中央テレビ(CCTV)」の指摘とは異なる、ドラマ「VIVANT」の背後に見え隠れする「もう一つの日本の国策」の影について、分かりやすく考察・解説していきます!

VIVANTは国策ドラマ?シーズン2は本筋じゃない可能性
VIVANTは国策ドラマ?シーズン2は本筋じゃない可能性
(※画像はイメージ)

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目次

ついに中国が本格的にドラマ「VIVANT」の批判を開始!

ドラマ「VIVANT」シーズン2は、別班の敵対組織を中国の「Xinxi(シンシー)」に据えて物語が展開しています。かねてから実在する国の架空の組織を敵とみなすのは、「外交上の問題が発生するのではないか?」と日本の視聴者の間でも懸念されていました。

第19話で拉致されていた別班隊員・和田貢(演 平山祐介) が「Xinxi(シンシー)」の残酷な拷問によって命を奪われた事から、中国のインフルエンサーがドラマ「VIVANT」における中国の扱いを問題視する投稿を中国のSNSに上げました。

別班隊員・和田貢(演 平山祐介)



その話題は日本のニュースでも取り上げられましたが、中国本土でドラマ「VIVANT」を視聴する方法はかなり限られており視聴者自体が少ないこと、また中国のインフルエンサーのフォロワーが164万人規模だったこと(※中国のトップインフルエンサーのフォロワー数は1億人を超えています)、この件に追随するインフルエンサーやメディアもなかったことから、この時は炎上には至りませんでした。

しかし、第22話で拉致されていた別班隊員5名を奪還した際に、中国側の「Xinxi(シンシー)」のトップ、ハン・リンシン(樊林杏/演 宮下今日子) を主人公・乃木憂助(演 堺雅人) が激しく罵倒した事が現実世界の中国を刺激したのか、

第22話放送直後の10月26日に、
中国を代表する国家メディア
「中国中央テレビ(CCTV)」系のアカウントが、
世界配信のインスタグラムや自国のSNS等で、
ドラマ「VIVANT」を直接批判する動画を相次いで投稿し、
大きな波紋が広がっています。

中国中央テレビ(CCTV)傘下のCMG国際時訊による
「VIVANT」批判の公式Instagram投稿

10月29日配信の「東スポWEB」によると、10月28日のTBSテレビの定例記者会見で、龍宝正峰社長が「完全なフィクションによるエンターテインメント作品。特定の国を敵視したり、おとしめたりする意思はない」と説明しましたが、劇中での物語の展開を観れば、「だとしたら敵組織の設定にはもっと別の表現方法があったのではないか?」と思わずにいられません。

しかし、ドラマ「VIVANT」シーズン2はあと2話放送で最終回を迎え、その後、劇場版映画でシーズン3が描かれ完結すると噂されています。劇中での「Xinxi(シンシー)」の扱いに今後も変化がないとするなら、TBSは「完全なフィクション」「エンターテイメント作品」であることを強調するしかないのかもしれません。

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ドラマ「VIVANT」は対中国策プロパガンダドラマ?シーズン2は本筋じゃない可能性

前述したように、中国の国家メディアが「ドラマ『VIVANT』が中国を貶めようとしている」として批判を展開し始めましたが、筆者はこのドラマ「VIVANT」の制作意図は日本による対中プロパガンダではなく、別の意図があったのではないか? と感じています。

そう考える根拠は、8月5日に「日本経済新聞」が報じた、総務省による「日本のドラマの海外展開に向けたタイでの実証事業の拡充」という記事を目にしたためです。この実証事業は、日本のテレビドラマを海外に売り込む事業で、東南アジアのタイは日本のアニメ作品が数多く輸出され売り上げを伸ばしている事から、それにあやかり実写版のテレビドラマも売り込んで日本のテレビドラマの認知を高め、売り上げを伸ばそうとするものです。

総務省から委託を受けたNTTドコモが、タイ最大級の配信サービス「TrueVisions NOW」と提携し、NHKや日本全国の民放76社が参加する日本専門チャンネルを開設しました。この「TrueVisions NOW」内に設置された日本専門チャンネルでは、過去に放送された日本のドラマが観られるだけでなく、在京キー局5局(日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビ) の新作ドラマが、日本での放送から数日後にタイでも放送されるという力の入れようです。

正直、これほどの規模の海外展開を一テレビ局の力だけで実現するのはハードルが高すぎます。まさに総務省が国策として主導し、動いたからこそ成し得た大事業なんですよ。

TBSはタイでほぼリアルタイムで放送される新作枠にドラマ「VIVANT」を採用して、タイでも数日遅れでドラマ「VIVANT」シーズン2が放送される環境を整えています。

ということは、
もしかするとドラマ「VIVANT」シーズン2は
タイで日本ドラマを放送する

総務省の国策事業のために制作されたのでは?
という疑問が浮上します!

視聴者の多くが
ドラマ「VIVANT」シーズン2の物語に
シーズン1ほど没入できないのは、
このためかもしれません!

ドラマ「VIVANT」シーズン2がタイで放送されることが前提として制作されたという根拠は、シーズン2冒頭の第12話から第14話までが、タイを舞台にしていることからも明白です。さらにドラマのメインキャストにタイの俳優、オーム(Ohm-Tanapak Jongjaiphar) さんとパタラポン・カンタポー(Pattarapol Kantapo) さんを起用し、現地タイでの視聴者数を増やそうという狙いが見受けられます。

ゲルン役のパタラポン・カンタポー(Pattarapol Kantapo) さん/左
チョッキー役のオーム(Ohm-Tanapak Jongjaiphar) さん/右

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シーズン2初回第11話で描かれた「別班隊員5名の拉致事件」は、公安・新庄(演 竜星涼) が手引きしたとされ、新庄のタイ逃亡によって、様々なタイの観光地や都市が第12話から第14話に渡って3話分、かなりのボリュームで映し出されました。

しかし、結果的に新庄は別班隊員の拉致には無関係だったということになり、物語はふりだしに戻りました。

第14話放送当時は、ドラマ「VIVANT」シーズン2は2クールに渡る異例の放送と報じられており、視聴者の多くは7月~12月まで放送され、シーズン2は全体で20話以上になると思っていたのですが、その後、シーズン2の放送は11月8日が最終回となり全14話構成であることが公式発表されました。

シーズン2が全14話の構成で、本筋とは無関係になるエピソードを第11話から第14話の4話分(全体の約30%) も描かれたのだとすると、視聴者の印象も変わってきます。「え~、じゃあ、これまで見せられてきたものは何だったの?」「ものすごく話数を無駄遣いしてない? 14話しかないのに!」と感じる視聴者も多かったはずです。

要するに、
シーズン2の序盤の4話分のエピソードは、
ドラマ制作サイドが
総務省の国策に添わせるために後付けしたエピソード

の可能性が出てきます。

だとすると、
シーズン2の舞台にタイを組み込むために
別班隊員5名の拉致のエピソードが後付けされた

とも考えられます。

どういうことかと言いますと、シーズン1で、ノゴーン・ベキ(演 役所広司)、バトラカ(演 林泰文)、ピヨ(演 吉原光夫) を脱獄させた公安・新庄はテントのモニターと判明していました。この新庄がタイに逃亡しただけであれば、警視庁公安部や刑事部が追跡すれば済む話で、別班が関わる程の事案ではないはずです。しかし、その設定ではシーズン2にタイを本格的に組み込むことは難しいと言えます。

そこで、別班が新庄を追わなければならない根拠を作るために、別班隊員が拉致されるエピソードをまず描き、それに関与していると思しき新庄がタイに逃亡したという設定を作り上げたのかもしれません。

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本来、ドラマ「VIVANT」は以下の3つの物語が本筋だったのではないでしょうか?

  • 乃木憂助(演 堺雅人) とノゴーン・ベキの親子の物語
  • ベキが手に入れたフローライトによる莫大な富の物語
  • ジャミーン(演 本間さえ) の出生の秘密が世界の勢力地図を覆すかもしれない核融合技術の争奪戦に繋がる物語

この3つの物語が一続きで描かれれば、その展開は非常に自然な流れであり、物語も家族の物語から世界を巻き込む壮大なものに膨らみ視聴者をワクワクさせるものになったはずです。

しかし、筆者が推測するようにドラマ「VIVANT」が国策に沿う必要があったとすると、タイを物語に絡めるために「別班隊員の拉致と奪還」という本筋から逸脱した物語が後付けされたことから、物語そのものが歪んでしまった可能性が否めません。

制作サイドが中国を敵組織と認定した経緯を推測

日本の最高レベルの諜報機関である別班の隊員5名を拉致できる組織はどこに設定すべきか? と制作サイドが考え答えを出したのが現実世界でも強大な力を持つ中国だったという事かもしれません。制作サイドも中国に配慮するため、敵対組織となる「Xinxi(シンシー)」は中国政府直轄の諜報機関とはせずに「多国籍の民間の情報機関」と設定しました。しかし、「Xinxi(シンシー)」組織の設えをいかにも中国を連想する室内のインテリアや何よりも組織の人間、ハン・リンシンゆリュウ・ミンシュエンに中国語を話させたことが、結果的に中国への配慮を欠いたと判断されたのだと考えます。

ドラマ「VIVANT」シーズン2の評判が賛否両論となる理由

視聴者がドラマ「VIVANT」シーズン2をシーズン1ほど楽しめていないのは、「別班隊員の拉致と奪還」のエピソードが本筋からずれている事を感じ取っていたためかもしれません。「そもそも、別班5名の拉致って必要だった?」「別班を売って、犠牲者まで出した野崎のイメージも相当悪くなってるけど!」「別班隊員の奪還と核融合の話を結び付けるの、唐突過ぎない?」と感じている視聴者が多いと思われます。

もし、ドラマ「VIVANT」シーズン2が総務省の国策に沿うために、原作が一部書き換えられたのだとしたら、その違和感を視聴者が敏感に感じ取ることは自然な事だと思います。ドラマ「VIVANT」シーズン2の評価が今一つ高まらない原因はそこにあるのかもしれません。

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総務省の国策とドラマ「VIVANT」の放送スケジュールのリンク

総務省が取り組む国策「放送コンテンツ海外展開事業」は2020年に始まりました。当時の事業は、テレビ局が制作したテレビドラマの海外輸出を目的としたものではなく、広く民間事業者が「日本の魅力を発信した映像コンテンツ」を制作し、それを海外で放送することで、海外からの観光客の誘客を狙った事業でした。この事業は2024年3月末日まで続きました。

ドラマ「VIVANT」シーズン1の放送は2023年7月16日~9月17日まででした。シーズン1は社会現象を引き起こす話題作となり、日本国内では高く評価された作品となりました。中央アジアと日本を舞台にしたドラマ「VIVANT」シーズン1は、総務省が掲げる国策「放送コンテンツ海外展開事業」に非常にマッチしたコンテンツだったはずです。

2020年から取り組んでいた総務省の「放送コンテンツ海外展開事業」は地域連携型でしたが、ドラマ「VIVANT」シーズン1の成功を見た総務省が、日本の民間企業が制作した映像コンテンツではなく、テレビ局や番組製作会社が制作した実写版のドラマを売り出した方が日本の魅力を発信する近道ではないか? 外からの観光客の誘客にも直結しているのではないか? と判断したのかもしれません。

総務省は2025年から放送コンテンツの海外展開を地域連携型から、NHKや民放各局が制作したドラマの海外輸出に切り替えました。

ドラマ「VIVANT」シーズン2のの撮影は2025年の夏ころと言われているので、脚本などの制作は総務省が地域連携型の「放送コンテンツ海外展開事業」を終了させた時期と重なるのではないかと思います。ドラマ「VIVANT」シーズン2の制作スケジュールと総務省の新たな「放送コンテンツ海外展開事業」の立ち上げは並行して行われていたのかもしれません。

総務省が2025年5月にまとめた資料「放送コンテンツの海外展開に関する現状分析」によると、アジア圏で既にアニメ作品の輸出による売り上げが突出していたことから、アニメ人気にあやかって、アジア圏で日本のテレビドラマを売り込む事にしたようです。アジア圏の中でも特にタイでのエンターテイメント業界が盛況であることに目を付け、タイ最大級の配信サービス「TrueVisions NOW」との提携にこぎつけたのではないかと考えます。このタイの動画配信サービスでは、2026年7月から在京5局が制作した新作ドラマ各1作品を日本での放送の数日後にタイで配信しています。ドラマ「VIVANT」シーズン2の日本での放送も2026年7月の事です。

ドラマ「VIVANT」は、シーズン1の放送からシーズン2が放送になるまで実に3年の月日が流れていますが、それは、総務省がタイでの日本のテレビドラマの配信サービスを整えるのに3年かかったからなのかもしれません。

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まとめ

ドラマ「VIVANT」シーズン2に登場する中国の組織「Xinxi(シンシー)」の扱いに問題があるとして、中国の国家公式のメディア「中国中央テレビ(CCTV)」がドラマ「VIVANT」を名指しで批判しています。

しかし、本記事ではドラマ「VIVANT」は「中国を貶める国策プロパガンダ」ではなく「日本の放送コンテンツを海外に売り出す国策事業」に沿って作られた作品ではないか? と推測しました。

福澤監督が考案した原作には、当初物語の舞台にタイは設定されていなかったのではないかと推測し、タイを組み込むために、辻褄合わせとして、「別班隊員の拉致事件」が組み込まれ、それにリアリティを持たせるために、強大な力を持つ敵組織が必要となって、中国をその敵国に据えてしまったという事なのかもしれません。制作サイドとしては中国側に配慮したつもりだったのかもしれませんが、一般の視聴者の中からも、「中国を名指しで敵国扱いにして大丈夫?」という声は上がっていましたから、TBSや福澤監督はもう一歩踏み込んで設定を考えるべきだったのかもしれません。

ドラマ「VIVANT」はまだ完結したわけではありません。「Xinxi(シンシー)」が最終的にどのような組織として描かれるのか? 中国側はそれに納得できるのか? 気になりますよね。今後の物語の展開を見守りましょう!

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